' ?> 実行委員からのメッセージ | U-20 プログラミング・コンテスト
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実行委員からのメッセージ

11/24(水)、12/7(火)、12/21(火)、1/11(火)にU-20プログラミング・コンテスト実行委員からのメッセージを掲載していきます。

洗濯と集中

「日本の中学生が RMS の "The GNU Manifesto" を読んだら」という文章を書こうかと思いましたが、諸般の事情でまたの機会にします。Nagarjuna G. が述べたように、以前は GNU Emacs のヘルプから "The GNU Manifesto" にたまたまたどり着いたりして衝撃を受けたものです。最近は "The GNU Project" が表示されるようになってますね。

僕は洗濯機のドラムが回るのを眺めるのが好きです。コンピュータを利用していない制御っぽい方が好きです。ぐるぐる回る水流を眺めていると「吸い込まれるような」感じになることがあります。近年の日本の洗濯機のマイコン制御の実装は、ほぼ独占状態だと聞いたことがありますが本当でしょうか。もしかしたら、それは面白くない理由の一つかもしれません。

さて、皆さんは、プログラミングをする際に自分の脳のあらゆる力を振り絞るような「集中」をすることがありますか。僕は、数年に一回とか、とても稀なのですが、「吸い込まれるような」集中に入ることがあります。そういう状態が出てくると、自分でも驚くような結果につながることがあります。もちろん、つまらない結果になることもあって、そっちの方が多いけれど。

どうやったら、その状態に近づけるのか。斎戒沐浴したら良いのか、マントラを唱えるのが良いのか、いろいろ試していますがあまりよく分かりません。

でも、最近分かってきたのは、どうやら集中にも良いものと悪いものがある、という感覚です。一見、外からは同じように見えても、たぶん脳の働きでは大きな違いがあるのではないでしょうか。

良いものは、その「吸い込まれるような」感じとか、一心不乱にブロック遊びをする子供のような感じでしょうか。もう、楽しくて仕方がない。悪いものは、ハマっちゃう感じといったらいいのかな、抜け出せないでもがくような感じ。ギャンブラーが負けが込んできても抜け出せない状態とか、予定の時刻を大幅に超過しているのに焦ってばかりではかどらない状態とか。あ、一人でするゲームを止められない、というのもありますね。

僕は、最近は悪い感じが出てきたら、いったんやめて違うことをするようにしています。悪い進行を止められるようになれば、それだけでだいぶいいんじゃないかと思っています。

さぁ、天気も良いし洗濯でもしましょうか。

Happy Hacking and Happy Holidays,

2011年1月11日 U-20プログラミング・コンテスト実行委員 g新部 裕

誰でもピカソな時代に

iPhoneやAndroidのスマートフォンの登場により、日本のケータイ市場は大きく様変わりしています。昔はコンパイラに数万円払って買ったりもしましたが、今はプログラムの開発環境も無料で手に入るようになりました。ネットの普及により無料で遊べるゲームも増えましたが、今は誰でも自由にソフトウェアを作ることができます。ゲームは買ってダウンロードして遊ぶだけではなく、自分で作って楽しむという手もあるのです。Webブラウザやスマートフォンの登場によって、昔のマイコン時代のように誰でもクリエーターになれる時代になったのです。

これからはプロとアマチュアの境界が曖昧になってきます。ぜひ自分の力で自分の作品を作って楽しんでみて下さい。

2010年12月21日 U-20プログラミング・コンテスト実行委員 竹迫 良範

若者たち、若者の指導者たちへ

今年度からこのU-20プログラミング・コンテストの審査委員をさせていただきました。審査から表彰式まで終わってみて非常に刺激的なコンテストだったと感じています。

今回審査した作品にはそれぞれの「努力や工夫」があったと感じています。技術的な面やアイデアで努力や工夫をこらしたものもあれば、締切に間に合わせるための努力や工夫もあったことでしょう。

このU-20プログラミング・コンテストに応募した若者たちは、それぞれのシチュエーションで発生した「課題」や「問題」を「努力や工夫」によって解決し応募に至ったと思われます。これは、今日の社会で求められる「課題発見力」や「問題解決力」と呼ばれるものを実践して示したと言えるでしょう。

簡単な例ではありますが、このU-20プログラミング・コンテストを主催している経済産業省では、社会で求められる力(能力)を「社会人基礎力」としてまとめています。その「社会人基礎力」には「前に踏み出す力」や「考え抜く力」などがあります。コンテストに応募することやプログラムを作成することは「前に踏み出す力」であり、先の「課題発見力」や「問題解決力」の例は「考え抜く力」だと言えます。

このU-20プログラミング・コンテストには、今日の社会で求められる「社会人基礎力」を養える要素がいっぱい詰め込まれていると感じました。


これから社会に出る若者(U-20)たちへ

社会人基礎力は多くの経験によって養われます。この様なコンテストには積極的に参加して社会人基礎力を養って欲しいと思います。
 また、その若者(U-20)たちを指導する立場の方には、若者たちの基礎力を養うにあたり、この様な場を積極的に活用していただきたいと思います。

2010年12月7日 U-20プログラミング・コンテスト実行委員 生山 浩

デジタルネイティブの君たちへ

東西冷戦の象徴であった“ベルリンの壁”が崩壊して21年、「インターネット」がこれを機に開放され、あっという間に当たり前で便利な“道具”になった。U-20の君たちが生まれたとき、すでにインターネットは身近なものになりつつあり、君たちが物心つくころにはだれしもが自由に使っていた。コンピュータの普及を加速度的に速めたのは紛れもなくこの世界的ネットワークであり、その中で育った君たちのことを人は「デジタルネイティブ」と呼ぶ。

パソコンが当たり前の社会で育った君たちには、ソフトはゲームを通して身近なものであり、ネットはケータイを通して欠かせないツールになっている。いずれもプログラムなしには価値のないものであることは言うまでもない。プログラミングは知的創作活動であり、自分の考え方を表現する高度な手段でもある。多くのデジタルネイティブがプログラミングに興味を持って創作活動に挑戦してもらいたい。

日本は昔から知識と技術で世界の国々と渡り合ってきた。しかし、こと情報技術においては一部の発展途上国の後を追っているのが現状だ。ITの世界で“ジャパン・アズ・ナンバーワン”を実現できるのは君たちだ。日本のビル・ゲイツの出現を強く期待したい。プログラムを組めば、あのスーパーコンピュータでさえ自由自在に操れる。幸いなことに便利な開発ツールが数多く提供されていて、昔と比べればプログラミングはずっと楽に組めるようになっている。未来は君たちデジタルネイティブの手に委ねられている。君たちの柔らかい頭脳を明日の日本、そして未来の世界に活かしてもらいたい。

2010年11月24日 U-20プログラミング・コンテスト実行委員長 小泉力一

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