審査員コメント
実行委員長
青野 慶久
サイボウズ株式会社
代表取締役社長
過去最多だった昨年をさらに上回る、460作品の応募を誠にありがとうございました。多い! そして、規模が拡大しつつあるコンテストをスムーズに運営していただいた事務局や審査員のみなさま、本当にお疲れ様でした。今回はJJPCと連携を図り、小学校から中学校、高校、大学、そして未踏プロジェクトまで、プログラマーとしての成長パスをつなげていくことに取り組みました。今回のプロコンを機会に、みなさんの可能性がさらに広がっていくことを期待しております。来年も楽しみにしています!
中村 克也
株式会社Cygames
執行役員 / 技術本部 副本部長
前年度の応募を大きく上回ったとのことで、若いみなさんのプログラミングに対する熱量を感じることができました。
また、最終審査会に小学生の作品が含まれていて、改めてプログラミング教育の低年齢化が進んでいることを実感しました。
ゲーム作品も多く、ユニークなアイデアも沢山含まれていて非常に楽しい時間を過ごせました。
Cygamesは「最高のコンテンツを作る会社」というビジョンを掲げ、日々切磋琢磨してコンテンツを作っています。
受賞者のみなさまもさらにプログラミング技術の向上を目指し、最高のプログラミングで最高のコンテンツを作り続けてください。
SATORIマーケティング賞 SAVACS矢野さんおめでとうございます!
マーケティング=「社会課題解決」×「ビジネス」と考えている私たちは、「家族間コミュニケーション」という社会課題を「映像や音声の伝達ツール提供」により解決しようとした矢野さんのものづくり力に感動しました。
きれいである必要はありません。
プレゼンテーションがうまい必要もありません。それは年をとれば自然とついてきます。
U22だからこそのアツい想い、勇気、やる気、元気を大事にして、益々のものづくりへの没頭を願っております。
荻原 紀男
株式会社豆蔵ホールディングス
代表取締役会長
今年は昨年よりもさらに応募数が増え、若者たちのプログラミングへの興味・関心の高まりを感じました。
自分の興味のあるものに真っすぐに取り組んでいる姿を拝見していると、みなさんの集中力や追及心、粘り強さを持ってすればどんな不可能なことも可能に変えられるようなパワーを感じます。
やはり自分自身が楽しんで打ち込んでいるものは、見ているこちらも惹きつけられます。
好きなことに存分に打ち込める今の環境に感謝し、これからも壮大な夢や目標を持って作品創りにあたってほしいと思います。
次回もみなさんの素晴らしい創造力に出会えることを待ち望んでいます。
武井 千雅子
株式会社フォーラムエイト
代表取締役副社長
Society5.0の実現に向けて、私たちの生活は大きな変化を迎えています。あらゆる産業がソフトウェア技術とデータ活用を基盤とするようになり、異なる技術や分野間の連携が加速度的に進んでいきます。このような状況への関心が今回の応募総数の大幅な増加につながっているともいえるでしょう。応募者の皆さんが、このコンテストへの参加を通してプログラミング技術をいっそう高度化し、転換点を迎えつつある日本のIT産業の未来を新たに創造していくことを期待しています。
田中 邦裕
さくらインターネット株式会社
代表取締役社長
今年も、興味深い作品をたくさん拝見することができました。
過去最多の応募総数となり、ますます影響力が高まったことをうれしく思いますし、入賞作品のレベルがさらに上がったことに驚いています。
2020年から初等教育におけるプログラミング教育が必須化されますが、すそ野が広がることによって、さらに頂点が高くなることが期待されます。
頂点に立つU-22の皆さんが作品発表の場として、さらにこのコンテストを盛り上げていければうれしいです。
田中 啓一
日本事務器株式会社
代表取締役社長 兼 CEO & CIO
今年は、作品の素晴らしさもさることながら、多くの学びを得た大会でもありました。
特に、壁にぶつかった時にそれを打開する策の発想法、また、未知の分野に挑戦するときの新技術習得の為の手段と姿勢、などは、発表を聞いていてとても勉強になりました。
IT技術の進歩により、デジタルツインという、実世界の投影がデジタル空間にある時代が来ています。そこでは、デジタル空間で操作したことが、すべて実空間で起きる、まさにプログラミングの世界が広がっています。(プログラムで何でも出来る時代になるだけに、ある大手IT企業では「邪悪になるな(Don't be Evil)」という行動規範をもうけていたくらいです。)
まさに 「Software is Eating the World」の時代になりつつありますね。
皆さんのプレゼンを聞いて、そんな妄想が膨らみました。
まだ見ぬ未来を夢見させていただき有難うございました。
過去最高の応募数の中から選ばれただけあって、どの作品も大変良くできていて激戦のコンテストだったと思います。
Lightn Renderer Engineは技術力の高さを見せてくれましたし、SAVACSはビジネス分野での応用の可能性を感じさせてくれました。
そして一番印象的だったのは、小学生2名が最終選考に残り、2人とも経済産業大臣賞を受賞したことです。「やるね小学生!」
そんな中で、弊社のPCAクラウド賞をFastSSEに贈呈させて頂きました。
粗削りであっても自分なりの創意工夫で問題を解決したところを評価しました。
世の中には自分が不便と感じることが沢山あるハズです。
得意なプログラミングで、世の中の仕組みを良い方向に変えてくれることを期待しています。
次回も今回のような感動的な力作のご応募をお待ちしています。
和田 成史
株式会社オービックビジネスコンサルタント
代表取締役社長
プログラミングコンテストを通じて、モノづくりの大切さ、素晴らしさを、若い人たちに経験してもらうチャレンジの機会を提供できたことを、大変嬉しく感じています。
本年度も、例年以上に、数多くの素晴らしい作品に出合うことができ、エネルギーと将来性を感じました。
明確な方向とビジョンが決まったら、結果が出るまで"ぶれずに""あきらめずに""信じて"続けていけば、きっと価値のあるものが生まれます。
このコンテストが、モノづくりを通じて新たな価値を創造し、それを通じて社会に貢献していけるプログラマーの育成の場になることを期待しています。
審査委員長
筧 捷彦
早稲田大学 名誉教授
特定非営利活動法人情報オリンピック日本委員会 理事長
公益財団法人情報科学国際交流財団 理事長
今年も応募されてきたのは多くの素晴らしい作品だった。そして、経済産業大臣賞受賞4作品の中の2件が小学生の作品であった。残る2作品は、大学生、専門学校生の作品であった。続く経済産業省商務情報政策局長賞は、高校生の作品4件と専門学校チームの作品2件が受賞した。個人が力を発揮しての受賞が多数を占めたのが特徴でもある。今後、ますます若年の個人が力をつけていき、その飛び抜けた着想をその才能を発揮して作品に仕上げたものが次々と応募されてくることを期待したい。
新井 誠
東京電機大学・東洋大学・日本工業大学 非常勤講師
今年度も1次審査から多くの作品を審査させて頂きました。工業高校情報技術科の教員として39年前の全国高校生プログラミング・コンテストの時代から関わってきました。U-20プログラミング・コンテスト、そして5年前からのU-22プログラミング・コンテストへと、毎回すばらしい作品に出会えることを期待して審査にあたりました。その期待は今回も裏切られませんでした。応募された作品は「プロダクト」・「テクノロジー」・「アイデア」があふれるすらしい作品であったと大変感動しています。小学生から大学生まで幅広い年齢層の応募者が、年齢に応じた「こんなプログラムあったらいいな!」が叶う内容でした。最終審査の直前まで作品に改善を加へプレゼンに臨んでいた姿は大変すばらしいと思いました。特に今回も小学生のプレゼン力には驚かされました。ちょっとしたハプニングにも動ぜず発表できる能力は大変すばらしく感じました。またどの作品も発展性に富んだ内容であり、さらにバージョンアップが期待できるものばかりでした。すでに公開された作品もあるようですが、ぜひ作品を公開して、多くの皆さんの要望に応えながらさらに作品を発展させてください。どの作品もほんのわずかな差で入選できなかったと思います。ぜひ来年度も再チャレンジしてください。応募を期待しています。
本年度のU-22プログラミングコンテストより審査に参加させていただきましたが、非常に力作ぞろい、U22とは思えないエンターテインメント性の高いものが多く驚きました。
経済産業大臣賞に小学生が2名という、新しい世代の息吹を確かに感じることのできた有意義な時間でした。
応募者の皆様のさらなる挑戦とご活躍を願っています。
石戸 奈々子
NPO法人CANVAS 理事長
慶應義塾大学 教授
過去最高の作品数。
今年も多様で魅力的な多くの作品、そして作者との出会いがあり、大いに刺激を受けました。
受賞者に共通していたことは高い「情熱」です。
なぜこれをつくりたいのか。どうすればより便利になるのか。多くの人を魅了するにはどう改善すればいいのか。
アツい想いと冷静な思考を行き来し、試行錯誤を繰り返しながら生み出された作品には心を打たれました。
今年の特徴は小学生が二人も経済産業大臣賞に輝いたことです。
すべての人が、アイデアをカタチにする手段を手に入れられるようになりました。
だからこそますます「何を創造するか」の中身が問われ時代になっています。
ぜひこれからも自分の「想い」を大切に作り続けてください。
岩谷 徹
東京工芸大学 芸術学部 ゲーム学科 教授
経済産業大臣賞(アイデア部門)を受賞した「オシマル」は、ゲームフィーチャーの着眼点とアイデアの独創性と共に、展開ごとに新たな仕掛けが組み込まれていてプロ並みの企画力を感じました。それだけではなく、企画を実現するプログラミング技術とプレゼンテーションするチカラに思わず小学生かと大いに驚かされました。
新しい時代の人たちが新しい遊びを生むものだと改めて感得しました。皆さん、これからも頑張ってください!
江草 陽太
さくらインターネット株式会社
執行役員 技術本部 副本部長 エンジニア
後日公開予定
齊藤 康幸
一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会 CEDEC運営委員会 副委員長
株式会社ヘキサドライブ 取締役 / 東京支社長
今年度より審査委員として参加させて頂きましたが、どの作品も質の高い仕上がりに感心しています。
近年はゲーム作品が多くなってきているようですが、ゲーム以外にもとても実用的なソリューションやサービス、ツール、はては言語まで、バラエティーに富んだ作品が最終審査に残り、若い皆さんの興味の幅が広いことも嬉しく思います。
今や「やりたい」という想いが強ければそれに必要な情報やツール等は手に入れやすい時代になっていますので、想いの強さがそのまま質の高さにつながってくるように思います。
今回の受賞者のようにアイデアに富み、それを実現する行動力をもった子供たちが増え、未来をより便利により楽しいものにしていってくれることを願っています。
このコンテストを通じてそのお手伝いができれば幸いです。
酒井 康晴
サイボウズ株式会社 グローバル開発本部 コネクト支援部
過去最多の応募数の中から選ばれた作品は、どれもレベルが高く、若い皆様のエネルギーを感じました。
上位に選ばれた作品と入賞者の皆様を思い返すと、好きなことを一生懸命に突き詰めて学習する姿勢が印象的でした。
その姿勢が、作品の軸をしっかりと支え、「質」を高め、魅力的に映ったように思います。
本大会に審査員として参加させていただいたことで、私自身も大いに刺激を受けました。
後に、皆様が社会全体に刺激を与える存在になるであろうと思いますが、その時を楽しみにしています。
今年は例年と比べてレベルの高い作品が多く、長時間の審査もあっという間で楽しませていただきました。他人に使ってもらうソフトウェアを頑張って開発した作品、自分で欲しいものや技術を突き詰めて作ってみたプログラミング作品、両方のパターンがありました。役に立ちたい、この技術を活用したい、そのどちらの姿勢も大事です。自らの内発的動機に基づき、楽しみながらプログラミングしている姿が想像できる、そんな情熱溢れる作品をこれからの楽しみに待っています。
夏野 剛
慶応義塾大学 政策・メディア研究科 特別招聘教授
本年度のU-22プログラミング・コンテストも小学生から大学生に至るまで素晴らしい作品、たくさん応募いただきありがとうございました。本年の特徴として、以前にも増してゲーム作品が多かった事があげられますが、社会的課題や身近な人から着想を得た実用ツール、AIやVRなどの最新テクノロジーを用いた作品、オリジナル言語など、時代を反映した多様性も本コンテストの真価だと感じます。プログラミングによって自分の好きな道を究めていく、本コンテストが応募者の皆さんにとってそんなきっかけとなったことを願っています。来年も多様性に富んだ個性あふれる作品に出会えることを楽しみにしています。
藤井 彰人
独立行政法人情報処理推進機構 未踏人材育成・発掘事業 プロジェクトマネージャー
KDDI株式会社 理事 ソリューション事業本部 ソリューション事業企画本部長
昨年度を大きく上回る応募数に、プログラミングに対する社会的な関心の高まりを感じます。
本年は、小学生の受賞者が2名選出されるといううれしい驚きがありました。自身の興味や経験した課題を、プログラミングを通して、共有したり解決できたりすることは本当に素晴らしいことだと思います。
受賞の有無にかかわらず、U-22 プログラミング・コンテストへのチャレンジは、みなさんの可能性を広げる切っ掛けとなり世界をさらに広げてくれるものになると信じています。
受賞された皆さんだけでなく、IPA未踏プロジェクトへのさらなるチャレンジもお待ちしています!
まつもと ゆきひろ
一般財団法人Rubyアソシエーション 理事長
自分が若かった頃とU22プロコンに応募してくる現在の若者を比較すると、彼らの成果に恥じ入るほどです。インターネットやオープンソースソフトウェアの普及とか理由はいろいろあるのでしょうが、プログラミングに興味を持つ現代の若者の持つ可能性には素晴らしいものがあります。今後のプログラミング教育などによって、プログラミングの裾野はますます広がり、明るい未来が待っている気が強くします。
彼らがソフトウェア開発のもたらす「楽しさ」や「ワクワク感」をいつまでも感じ続けていられるように、環境や社会を整備することが我々先輩たちの責務だと感じました。
宮本 久仁男
情報セキュリティ大学院大学 客員研究員
株式会社NTTデータ 技術革新統括本部 システム技術本部 セキュリティ技術部
情報セキュリティ推進室 NTTDATA-CERT担当
昨年度と比べて大幅に応募数が増え、どうなるかと思いましたが、なんとか審査を終えることができました。
最終審査会に進んだ作品のいずれも「きちんと作っている」「オリジナリティにあふれている」ものでしたが、中でも高い評価を得たのは「課題意識をもって作り上げた作品」「細部にこだわっている作品」「制約を楽しんでクリアしている作品」というように見えました。
来年は「もう全部、賞を渡してもいいと思うよ!」と思わせるくらい、多くのすばらしい作品を応募いただけることを期待しております。
両角 博之
株式会社オープンストリーム
システムインテグレーション事業部 技術統括
後日公開予定
今年のU-22プログラミングコンテストも460作品と過去最高の応募件数となり、また、最終審査会を全国小中学生プログラミング大会と共催したことから、例年以上に盛り上がったと思います。また、経済産業大臣賞4作品の内、なんと、2作品が小学生のものでした。2020年から小学校でプログラミング教育が必修化されることもあり、最近本屋に行くと、小学生向けのプログラミング関係のコーナーができているくらいですが、U-22プログラミング・コンテストにおいてもプログラミング教育のすそ野が確実に広がっていることを実感した次第です。受賞者は、審査委員会の推薦を受ければ、情報処理推進機構(IPA)の未踏事業において一次審査が免除されるなどの特典も用意されています。今後、このコンテストがゴールではなく、受賞者の方々の今後のさらなる飛躍の場となってくれることを大いに期待したいと思います。