- 個人部門 入選作品
- 経済産業大臣賞『草登り』
- 経済産業大臣賞『電子絃楽器練習支援システム「STrike」』
- 経済産業大臣賞『プログラミング言語Cyan』
- 経済産業大臣賞『分割再生』
- 経済産業省商務情報政策局長賞『UTyping』
経済産業省商務情報政策局長賞『UTyping』
作品紹介 | |
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表彰理由 | 音楽に合わせて歌詞をタイピングするゲームソフト。 タイミングの正確さ、打った量、正確なタイミングで歌詞を打ち切ることでつながるコンボによって計算される得点を競う。 ローマ字入力規則や音楽データを外部ファイルにするなど拡張性を考えたプログラミングテクニックが評価できる。歌詞の入力ファイルの仕様もしっかりしており、ゲーム以外の用途への応用も考えられ、コンテンツの流通プラットフォームとなる可能性を秘めている。 |
作品名 | UTyping |
制作者 | 東京大学 教養学部理科一類1年 片岡 俊基 |
作品ジャンル | ゲーム |
作品概要 | 歌にあわせて歌詞をタイピングするゲームです。ただし、類似のゲームとは異なり、一音節ずつ歌に正しくタイミングをあわせて打たなければならないようになっています。 つまり、タイピングの練習にもなる音楽ゲームといったバランスです。 新しい歌を追加することも簡単に行え、必要な作業は、簡潔な書式で歌詞とタイミングの情報を書き、歌のファイルに付属させることだけです。 |
開発言語、ツール | C++ Borland C++ Compiler 5.5.1 DXライブラリ |
プログラムソースの規模 | 約6500行(175KB) |
構想から 完成までの期間 |
最初のバージョンまで、2ヶ月。構想から1年半たった今も改良中です。 |
制作者からのコメント | |
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こだわりポイント ・独自のアイデア |
入力タイミングの判定を一音節ずつ行い、実際に歌っているような感覚で楽しくタイピングできます。歌詞をタイミングにあった状態で打ち切ることでつながるコンボの仕組みにより、正確な入力の練習にもなるでしょう。 割とタイミング判定は厳しく設定し、音楽ゲームらしくしました。その結果、普通のタイピングゲームとはかなり異なる新鮮なプレイ感覚になっています。 異なるローマ字入力法やかな入力法にも、設定ファイルを書き換えるだけで対応可能です。 |
苦心した点 | 第一に、ローマ字入力部分を作ることが難しかったです。ローマ字かな変換規則をどのようにデータとして持つかなどを調べて、仕様を十分考えた後、実装しました。正しくないタイプを見分けるのはもちろん、歌詞に対応する最初のタイプ(「かな」が確定するタイプではなく)で判定が行われるようにしました。 第二に、歌詞とそのタイミングを設定する「譜面」の仕様をより良いものにするために努力しました。テンポや拍子などを設定・変更するコマンドを用いた読みやすい譜面をまず作り、それをプログラムで変換して微調整も可能な譜面を生成するような仕組みになりました。 |
応募したきっかけ | 私と友人たちとの間でのみで遊ばれていたUTypingをこのままにしておくのはもったいない、是非世の中に出したいと思い、その最初のステップとしてU-20プログラミング・コンテストに応募することにしました。 |
プログラミング歴 | 6年 |
指導者の有無 | 「指導者」はいませんが、情報オリンピックなどで知り合った友人たちにいろいろなアドバイスをもらいました。 |
どうやって 勉強したか |
プログラミングはほとんどインターネット上の情報での自習です。 アルゴリズムは本を読んで勉強することもありました。 |
受賞した感想 | 小さくない規模の開発は初めてで、未熟な点も多々あったこの作品が、まさか局長賞を頂けるとは思っていませんでしたので、とても嬉しいです。これまで作ってきたことがついに客観的に評価されたのだなあと感じているところです。受験生なのにゴールデンウィーク頃に基礎部分を組んでいたことをしみじみ思いだしつつも、これからは、オープンソースソフトウェアとして公開してさらに開発を続けないと……、と思っています。 |
ワークショップ ・式典に参加して |
この賞を励みにして、今後も開発を続けていきたいです。 |